FERNAND LEGER / The Later Years
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著者:Nicholas Serota
出版社:Prestel-Verlag
発行年: - 年
製本:ハードカバー
貢数: 192頁
サイズ:225 × 275 mm
※ 本革を使用しているため、革の表面にキズ、色むら、こすれ、黒点、トラ(動物本来のシワ)などが見られる場合がございます。天然素材の特性として予めご理解くださいませ。
※ お客様のお使いのモニター設定、お部屋の照明等により実際の商品と色味が異なる場合がございます。
※ 踵に小さな穴が見られる場合がございますが、靴づくりの過程で足入れにばらつきが出ないように、職人がアッパーを木型に固定する際につくものです。こちらの穴は不良ではございませんので予めご理解くださいませ。
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前回の続き。
Perfumeさんの衣装シューズで苦い思いをした私は、シューフィッターの講習を受講しました。
講習を受けてみたら、私は今まで一体何をやっていたんだ、、、と靴に携わる者として反省する気持ちでいっぱいになりました。
シューズブランドを長年運営しているなかで一番多くいただく質問が、サイズや足入れについてです。
そして皆さま、自分の足のサイズに対する認識がふんわりしていることがほとんどです。
スニーカーだと24.5cmを履いてるんですけど〇〇の靴は23cmが履けて、、、SellenatelaのABIGAILだとどのサイズが良いですか?のような質問を幾度となく受けてきました。笑
足型計測を始めて気がついたのは、想像していた以上に自分のサイズを間違えている方が多いこと。(そして、足が変形してしまっている方の多いこと。。これについてはまた次回。)
これは仕方ありません。足を計測する機会自体が少ないので、履いてみてちょうど良いと思う靴のサイズを自分のサイズだと認識している方が多いのです。そして8割以上の方は(今のところの計測の比率です)、普段履いているサイズよりも実際の足は小さいです。
日本の靴は履く人のサイズを想定して作っています。例えば、24cmの靴は足長が23.7cm-24.2cmの人に向けて、というように。そこにだいたい1cm〜2cmの捨て寸と呼ばれるつま先側の余白を含んだものが靴自体の長さです。なので、24cm表記の靴の実際の長さはだいたい25cm〜26cmくらい。なので、実際24cm以上足長のある方が24cmを履けてしまうこともあるし、23cmの方が24cmを履いているということもあるのです。
そして厄介なことに、同じ24cm表記のシューズでも、メーカーやブランド、デザインによって捨て寸、厚み、踵の大きさなどの設定が様々なので、サイズ感が違うのが当たり前。同じブランド内でも木型によって設定が違うこともありますし、靴のサイズって本当に(本当に!)とても曖昧です。
今までは、靴ってそういうものだからと思っていたのですが、でも、身体を支える大切な足を守っている靴がこんなことで良いのだろうか。シューフィッターの講習を受けてから強くそう思うようになりました。
私はデザイナーであり、ブランドオーナーでもあります。今までたくさんの方にSellenatelaのシューズを販売してきました。
中には購入いただいた靴のサイズが合わなくて、悲しい思いをした方もいると思います。そういった方を一人でも減らしたい。
そのためには、サイズに対する正しい知識を広めること。足型計測をし自分の本当のサイズや足の特徴を知ってもらう機会をつくること。自分がデザインしたシューズの特徴をしっかりと説明すること。そして、計測して集めたデータに基づき足入れの良いシューズを作っていくこと。
美しく、ファッション性に富み、履きやすい靴の追求
私のシューズづくりのゴールです。終わりなき探求ですが、今までもこれからも変わらず、シューズづくりに励んでいきたいと思います。
そして、私自身がシューフィッターとしてお客様に接することで、足に合うシューズを選んでいただき、Sellenatelaのシューズを履いて日々を楽しく過ごしていただけたら嬉しいなと思っています。
相談もいつでも受け付けていますので、お気軽にチャットよりお問い合わせください。
【#19】シューズデザイナーとしての苦い思い出
本格的にシューズデザイナーとして活動し始めて今年で15年目となりました。ずっと「靴」を見つめていましたが、一昨年Perfumeさんの衣装シューズを手がけたことがきっかけで「靴」だけでなく「足」について考え始めました。
彼女たち3人の足は皆24cm前後のサイズ感。この時は製作期間が短いこと等の理由から、同じデザインのブーツを24cmで3足つくることになりました。ダンスパフォーマンスが魅力の彼女たちの靴ということもあり、実際に足を見させていただいたり手持ちの靴でフィッティングもさせていただきました。
その時デザインをしたブーツ
出来上がったブーツは衣装にマッチしていて好評。ただ、ダンスをするには足入れが不安定とのことで結局1回だけ収録に使用し、その後彼女たちがそのブーツを履いているのを見ることはありませんでした。
これはシューズデザイナーである私にとって、すごく苦い経験です。もちろんダンスシューズというのは特殊なものですが、例え製作期間が短くても受けた仕事に対して完璧に応えたかった。信頼して依頼してくださった皆さまに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
彼女たちの足を見た時にそれぞれの足の特徴を理解したつもりでいたけれど、あの時もし私が足を正確に計測することが出来ていれば、もしかしたら違う木型を選んでいたかもしれない。そもそも24cm前後だから24cmということ自体、曖昧過ぎたのだ。そんな思いが渦巻きました。
どうしたらシューズデザイナーとしてもっとプロフェッショナルな仕事が出来るのか。そこで行き着いた答えが、足型計測の技術を身に付けデータを取ることと、足と靴の関係にについて深く学ぶことでした。そこで、計測技術を身につけるためにまずシューフィッターという資格を取ることを決め、直ぐに講習に申し込んだのでした。
シューフィッターは、ヒアリングや触診、足型計測をしたうえでお客様の足の情報を正しく把握し、靴の専門知識と掛け合わせ、その方の足に合うシューズを提案するための資格です。販売員の方が取ることが多い資格ですが、この講習を受けたことが私のデザイナー人生を大きく変えるきっかけとなるのでした。
次回へ続く